遺産分割申立書が届いたら
取るべき対応
誰もが取るべき対応
調停申立書の確認
調停申立書をしっかりと確認することが必要です。
- 申立人が誰なのか
- 申立人に代理人はついているか
- 相続人は誰なのか
- 相続財産にどのようなものがあるか
- 申立人の要求はどのようなことか
- どの家庭裁判所で調停がなされるか
などです。
弁護士への相談
申立書に対する認否なども必要ですが、認めるべきでない事実を認めてしまった場合、不利益となってしまいます。
慎重な回答のため、弁護士に相談するべきです。
また、相続の問題は、個別の対応が必要です。
弁護士に、対応について早くから相談することがベストだと考えます。
受任(介入)通知が届いた!
受任(介入)通知が来た場合、
相手の連絡窓口は弁護士に
受任通知が来た場合、相手方は着手金を支払い、相手方弁護士に遺産分割協議を依頼している状況になります。
相手方は費用を支払い、弁護士に委任していますので、今後は相手方弁護士と交渉することになります。
一般の方が専門家である弁護士と交渉することは、ストレスの高いことだと考えられます。
弁護士と直接話すと不利になることも
相手方弁護士は、あくまでも相手方の代理人です。
相手方の利益になるように行動する弁護士ですので、当方の利益になるように動いてはもらえません。
うかつに話をすると不利になる可能性もあります。
このような場合、当方側としても弁護士に相談し、注意点はどこにあるのか、不利益にならないように確認する必要があります。
状況によっては弁護士に委任する必要があると考えられます。このように弁護士から受任通知が来た場合は、まず弁護士に相談するべきだと考えられます。
お悩み別の対応
01
財産を
隠されている
財産を隠されている場合、財産の調査が必要です。
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まずは、被相続人の銀行口座の履歴を取り寄せ、調査するべきだと考えられます。
相続人であれば、故人の銀行取引の履歴を取り寄せることができますので、各銀行から取引履歴を取り寄せ、当該履歴から隠された財産について調査します。
02
生前贈与について
納得がいかない
生前贈与された財産について、持ち戻して計算します。
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具体的には、AとBが相続人の場合、相続財産が5000万円でその他1000万円をAに生前贈与された場合、Aの1000万円を持ち戻して、相続財産を6000万円として計算し、一人当たりの相続分は3000万円と計算します。
そして、すでにもらっている1000万円を差し引きます。
この場合、Bは3000万円を取得し、Aは3000万円-1000万円=2000万円を取得します。
03
名義財産について
納得がいかない
名義預金については実質的に誰の財産であるのかで判断されます。
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預金の原資はだれが出したのか、どのように管理していたのかなどを総合的に考慮して判断されます。
名義預金に納得がいかない場合、実質的には被相続人の預金であると主張し、話し合いで決着がつかない場合、調停、調停で決着しなければ、遺産確認の訴えを起こす必要があります。
04
預金が
使い込まれている
まずは銀行口座の取引履歴などで、疑わしい履歴について、預金を管理していた者に説明を求めるべきです。
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使い込まれている場合には、返還を求めるべきです。
任意に返還しない場合、調停においても解決しない場合には、不当利得返還請求ないし不法行為に基づく損害賠償請求で訴訟をする必要があります。
05
介護などの寄与分に
納得いかない
介護などしていた場合には、「特別の寄与」をしていたこを主張することとなります。
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通常はヘルパーなどに頼むべき介護を自分でしていたことの主張になります。
介護などの日当額×療養看護日数×裁量的割合などで計算されます
また、相続人の妻など、相続人以外の親族が特別の寄与をしていた場合、「特別寄与料」の請求をすることが可能になりました。
遺産分割調停の流れ
1. 聞き取り
遺産分割調停は、家庭裁判所が調停委員2名と裁判官が合議体を作り、調停委員2名が相続人対し、それぞれ交互に30分程度聞き取りをするという方法で行われます。
申立人の主張に対し、認否反論が必要となります。
遺産分割調停において、遺産の範囲、生前贈与、使い込まれた預金、寄与分など、それぞれの論点について整理されていきます。
2. 合意できれば調停成立
整理された論点で相続人が合意ができれば、遺産分割調停の成立となります。
この場合、合意した内容で遺産を分割することとなります。
3. 整わない場合は審判に
一方、遺産分割調停が整わなかった場合、審判に移行します。
ただし、遺言の有効無効、遺産の範囲、使い込みなどの争点については、訴訟が必要となります(調停審判では結論が出ません。)。
4. なお合意できなければ訴訟に
このような論点が調停で合意できない場合には、調停については停止ないし取り下げとなり、別途、地方裁判所に訴訟を起こす必要があります。
地方裁判所について各論点について主張立証を尽くし、地方裁判所の裁判官が各論点について判断します。
その後、当該裁判所で裁判所主導の和解をするか、裁判官の判断した結論に基づいて、再度調停をすることになります。
遺産分割調停を弁護士に依頼するメリット
面倒な財産の調査等の作業を一任
どのような相続財産があるのかを調査して、目録として裁判所に提出しなくてはなりません。
各銀行などから残高証明を取ったりと、かなり煩雑な作業ですが、このような作業を弁護士に任せることができます。
様々な争点に対し適切に対応
また、遺産分割調停においては様々な争点、論点が出てきますが、弁護士に依頼すれば過去の裁判例などを調査し、主張立証してもらうことができます。
このように、弁護士に依頼した場合は、遺産分割の手続きについて、任せておけば、依頼人にとって最もメリットのある主張立証を行ってくれるので、弁護士に相談したほうが良いと考えられます。
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